書評『知の編集術』

知の編集術
インターネット上に情報が溢れてからというもの、多くの情報を浴びるように閲覧できるようになりました。

あまりに多くの情報が氾濫しているため、独自の尺度でそれを取捨選択して、世の中に発表する行為にも注目が集まっています。

最近ではこの作業が、美術館の展示会を開催するにあたって展示物を選択するキュレーターの仕事に似ているため、これを「キュレーション」と呼んでいるようです。

この作業に必要なことは、情報をいかに上手に編集し多くの人の関心を得るか、かと思われます。

私はこの作業について知識を得たいと思い、書籍『知の編集術』を手にしました。

この書籍は「編集工学」を提唱し、編集工学研究所の所長を務める松岡正剛氏が執筆した新書です。

『知の編集術』の目次
第1章 編集は誰にでもできる
第2章 編集は遊びから生まれる
第3章 要約編集と連想編集
第4章 編集技法のパレード
第5章 編集を彩る人々
第6章 編集指南・編集稽古

「編集」と聞けば、新聞や雑誌の編集が思い付く人も多いのではないかと思います。

しかし、「編集」とは何も書籍や文章の構成作業に限らないことがわかります。

「編集」とはあらゆる情報に対して行える作業なのです。

例えば、先に挙げたインターネットの「キュレーション」、法律やルールの作成、絵画や音楽などの芸術活動、さらには遊びの中にも「編集」は存在するとされています。

また、情報を集めた後に行うことだけが編集ではなく、即興で編集作業を行うことで、その職人の技を見せることもできる一面も持っています。

この『知の編集術』は、そんな「編集」のイメージを再構築し、様々な「編集」の姿を見せてくれる書籍でした。

本書の中には、「編集稽古」という簡単なチュートリアルも用意されています。

「編集」、はたまた松岡正剛氏の「編集工学」に興味のある方は、手に取って見ることをお勧めします。

Google製ハッシュアルゴリズム「CityHash」が登場

Googleが新しいハッシュ・アルゴリズム「CityHash」を考案したようです。

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このハッシュ・アルゴリズムを考案したGoogle社員は、「Geoff Pike」氏と「Jyrki Alakuijala」氏で共にSoftware Engineering Teamに所属しているようです。

「CityHash」は特に文字列に対して有効なハッシュ・アルゴリズムで、文字列から64bit、128bitへのハッシュを生成してくれます。

このアルゴリズムは暗号化処理などに向いているわけではないそうですが、ハッシュ・テーブル用として有効だそうです。

もともと「Austin Appleby」氏が考案した「MurmurHash」というハッシュ・アルゴリズムがあり、それに着想を得て改良を加えたものが「CityHash」のようです。

欠点としてはソースコードがやや煩雑になっているようなのですが、コードの複雑さよりも処理スピードを優先したそうです。

最低でも30パーセント、最大で200パーセントの処理スピードの改善が見込まれるそうです。

気になる方は、ソースコードコンパイルしてみてはいかがでしょうか。

ライセンスはMITライセンスです。

プロジェクトのページは以下のリンクをたどってください。

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東北関東大震災のための情報提供サイトまとめ

3月11日に発生した東北関東大震災で、日本は多くの被害に遭いました。

このような災害の中では、大切な人たちの安否情報、被害の規模に関する情報、停電への備えなど、正しい情報の取得が命取りになりえます。

ここにインターネット上で確認できる有益な情報源をいくつか記しておきますので、ご活用ください。

一般の方々が作成したサイト

一般の方々が作成したサイトも活躍しているようで、以下のようなWebサービスも登場しています。

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良い情報源があれば、随時追加していこうと思います。

まだまだ、予断を許さない事態ですが、被災地の環境が早急に復旧できるよう祈っております。

書評『知的生活の方法』

知的生活の方法
インターネットやソフトウェアが生活に浸透する以前の社会に比べて、現在の社会は「情報」の価値が大きくなっています。

多くの職業が、「知識」や「情報」を蓄えたり、編集したり、使ったりすることで、その仕事を達成していると思われます。

ある特定分野の「知識」や「情報」を極め、その分野の第一人者・権威を目指そうと思うなら、それなりの心構えや方法が必要であろう、と私は常々考えていました。

私の読んだ書籍『知的生活の方法』は、大学教授という「知識」の権威である著者が、どのように「知識」と「情報」に向き合って、論文を書いたり、書籍を出版したりしているのか、ということを記した本です。

この書籍には、著者の「渡部昇一」氏が自ら体験し構築した「自分の」「知的生活の方法」のノウハウが、たくさん記されており、大変感銘を受ける本でした。

この本が最初に出版された1976年から長い年月が過ぎていますが、その姿勢や「知識」への向き合い方には考えさせられます。

『知的生活の方法』の目次
1. 自分をごまかさない精神
2. 古典をつくる
3. 本を買う意味
4. 知的空間と情報整理
5. 知的生活と時間
6. 知的生活の形而下学

まだ未知なる知識や理解不能な意見などに対して、「知らない」「わからない」と正直に言うことの大切さや、良質な書籍を何度も反復して読むの重要性など、知識に対する普段からの姿勢についても多く言及しています。

また、知識に向き合う心構えだけでなく、「知的生活」と本のタイトルにもあるように、「生活」に根付いたトピックも多く含まれている点が特徴的でした。

完全なる知的生活を目指そうと思えば、時間の使い方、知的空間の整備、毎日の生活リズムといった、様々な生活の場面が改善ポイントになることがよくわかりました。

この本を読むことで、理想的な「知的生活」がどんなものであるか、明確になったような気がします。

この本を読み終わって、知的空間整備のために卓上チェストと京大カードを購入してしまったほど、この本には随分影響されました。

自分の大切な本の一つとして大切にとっておき、何年後かにまた読み返したいと思います。

あけましておめでとうございます!!

去年は、Twitter Botの「映画猫」を作ったり、JSON整形サービスXML整形サービスを作ったり、電子書籍作成サイト「パブー」で絵本を2冊作ったりと、いろいろ小さいモノたちを作った一年でした。
今年も、いろいろ作って楽しめたら良いなぁ、と考えております。
今年もよろしくお願いいたします!!

絵本の有料配信を始めて一ヶ月経過の結果報告


電子書籍を出版できるWebサービスパブー」で、絵本『ネコのトトニャン 〜お勉強シリーズ1〜 中国の故事成語』の有料配信を始めてから、約一ヶ月が経過しました。

一ヶ月も経てば、多くのお客様の目に留まり、絵本を読んでくださった方もいらっしゃたはずです。
今日は、キリが良いので、有料配信に関する正直な結果を報告しようと思います。

一ヶ月経過の結果

12月28日の夜に確認したところ、閲覧数はぴったり700でした。
そして、気になるダウンロード数は、0でした。(笑)
残念な結果ですね!
でも、気を落とさずにいきましょう。
基本的に、私は多くの人に見てもらっただけで、かなり嬉しいですから。

考察

今回の有料配信に関して、いろいろ考察してみたのですが、売れなかった原因を挙げればキリがありませんでした。(笑)
特に自分の絵に関する問題はいろいろあるので、今回はあえて目をつぶります。 (今後、精進します!)
製品(絵本)自体の問題をよそに置いたとき、浮かび上がってきたのは電子書籍市場の状況でした。

私の描いた絵本は「子供向け」であることを意識して作成しましたが、実際に電子書籍のユーザーは大人がほとんど。
しかも、おそらく先進技術に敏感な方が、電子書籍を読んでみることが多そうな予感がします。
このようなことを踏まえると、IT業界の技術文書や業界レポートなどが一番向いているのではないかと思います。

また、電子書籍を読むシチュエーションを考えると、通勤中に読みたい方も多いはずです。
それを見越して、「通勤」に特化したコンテンツを用意するのも、一つの手ですね。

パブー自体をただ単純なツールとして見れば、普通に小説やマンガ、他にも面白いコンテンツを持っている方が、気軽に電子書籍化したいというときには、便利なツールであることは間違いありません。
ただ単純に、PDF化したい、ePUB化したいというだけでも、便利だと思います。

まとめ

今年のチャレンジの一つとして、絵本の電子書籍出版を果たしましたが、やはり自分の作品を世に出すのは面白いですね。
絵本をネットで公開したことで、ありがたいコメントをいただいのは、とても嬉しかったです。
いろいろ課題に直面することもありますが、人生は「Hit & Blow」のように、ちょっとずつ成功していけば良いですよね。
今後とも、私の作った作品をよろしくお願いいたします。

ビジネス向け手帳「ほぼ日手帳 2011 WEEKS」はAmazonでも購入可能

ほぼ日手帳 2011 WEEKS
来年に備えて、新しい手帳を探している方も多いと思います。

最近、多くの方が使用している手帳の一つに、糸井重里さんが監修している「ほぼ日手帳」というものがあります。

この「ほぼ日手帳」には、他の手帳にはない機能が盛りだくさんで、多くのファンがいるようです。

そんな「ほぼ日手帳」に、今年から新しいシリーズが登場しました。

それが、「ほぼ日手帳 2011 WEEKS」です。

Amazonの商品写真でもわかるのですが、縦長の手帳で、見開きに一週間の予定が書き込める特徴を持っています。

また、「グリップ&ターン製本」という方法で作っているため、ぎゅっと手帳を丸めて握ることができます。

ファンシーな「ほぼ日手帳」とは逆に、ビジネス向けの使用を目指しているのがこの手帳です。

より詳細な情報は、公式ホームページの説明が充実しています。

ほぼ日手帳」自体は、「ほぼ日手帳」のショップ・サイトか、全国のLoftで取り扱っているだけなので、購入する窓口が少なかったのですが、「ほぼ日手帳 2011 WEEKS」に限ってはAmazonでも購入できることを知ったので、このブログでも紹介してみようと思いました。

ビジネスマンが軽やかに使うイメージを持つ「ほぼ日手帳 2011 WEEKS」も、来年の手帳の選択肢の一つとして考えても良いかもしれませんね。